2019年夏に再度ノルウエーを訪れました。ノルウエーでは、国立美術館の改装で国立美術館が閉鎖中です。なので、旅行者は、ムンク美術館に行くしかありません。ムンク美術館は、日本と縁が深く、日本の企業の出資金で建物が作られています。なので、親日派の美術館といえますね。
ただ、警備が厳重過ぎるのが難点で、空港のセキュルティーチェック並みのことをします。地下のロッカーに全て預けて、手荷物は空港と同じX線検査を受けます。
今年は、フイヨルドに行きたいとの念願を果たすことが出来ました。フロム鉄道に乗り、そして、船に乗りました。
ノルウエーのフイヨルドは、確かに素晴らしいものでしたが、北海道人には、知床の方がいいんでないかい。と、思ってしまったのが残念です。ここまで苦労して来たのに(笑)
その時に、さほど期待せずに立ち寄った美術館で、感動したのです。ムンクの画が、たくさん収蔵されていたからです。そのコレクションんとは、
はじめて見る作品ですが、ムンクらしさが出ています。このデッサンの確かさが、ムンクの芸術を大きなものにしていますね。とかく「叫び」を取り上げ、狂気的なイメージで宣伝してくるメディアもありますが、本場ノルウエーの人々は、ムンクの本質を見逃さないで静かに鑑賞しているようです。
コペンハーゲンにある、デンマークの国立美術館にはムンクが数点しかなくて、その上、現代作家といわれる人たちのために、ナショナルギャラリーの展示室を解放していますが、その作品を見ましたが、とてもじっくり見れるものではなく、せっかく、美の巨人が隣国にいるのに、ちっとも勉強していないな。と感じました。
この座っているソファーの色がいいですね。色を塗ったときのスピード感がありますね。この深いグリーンの色は、間違いなく、ノルウエーの森の色です。生まれ育ったところの色は一生ついて回るのでしょう。
これは、画集でよく見る絵です。有名な絵ですね。この、仮面の様に白く硬直した顔に、生と死を真正面から取り組んだ、彼らしい作品ですね。人生は一度きりといいますが、出会いと別れも必ず、間違いなくやってくるものですね。親しくするほど、長く一緒にいるほど、喜びとともにそれと同じだけの量の悲しみも貯金しているということですね。