油絵のマチエールの問題について 油絵制作Bの⑫ 

油絵にとってはマチエールが非常に重要になりますね。

画肌が、つるつるとかざらざらしているというのが問題になりますが。作家によって大きく違うところが面白いところです。

厚塗りしすぎると、左官屋さん見たくなっちゃいますね。作品自体も重量がかさみます。絵を運んでもらう、運送屋さんも

いい顔はしませんね。薄塗過ぎると、油絵の場合完成度が低いとみなされることがありますね。

しかし、晩年のセザンヌの作品のように、わざと薄塗の部分を残しておくことで、逆に空気感を出し、または、見る人の想像力に

期待する。

「人間は、完成する方向に、秩序ある方向に見ようとする」

この、性質を利用して、より魅力的にするということもありますね。

マチエールは、フランス語で材料、素材をさす言葉ですが、絵の場合は画肌ということになります。

いろいろな素材を貼り付ける技法がはやったことがありましたが、今はあまり見かけませんね。作品の保存も大変そうですね。

 

先駆者の、ピカソの発想は素晴らしかったですね。ブラックにもあったような気がします。

 

今のトレンドは、ツルツルですね。ルネサンス期もつるつる。印象派から徐々に画家の個性が出てきて、スーラの点描や、ゴッホの

絵具を盛り上げていく技法、また、マチスになると。現代人の感覚「平板化」を意識して、晩年は、切り絵など超平面化を目指しました。

今は、大きな流れがありませんね。

 

小学校で、はじめに、色々なくれよんで色を塗っておいて、その上から黒のクレヨンで塗りつぶし、

あとから釘見たいものでひっかく、そうすると、下に隠れていた色があらわれる。

ランダムなので、偶然性も面白く楽しく制作した経験はありませんか?

 

さて、Bの方は、もう、マチエールが厚くなってきたので、もうそろそろ、完成させないと、筆を置くタイミングを計る時です。

塗っては、ナイフで削るので、今までの色が年輪のように重なって、予期せぬ色や、形が出てきて面白いですね。

特に、顔は何回も重ねているので、色々な色が出てきました。

 

たしか、ゴッホで3億色だったでしょうか。

絵具では表せない色があるのは、ある色の隣にある色を置くことでまた、視点で、目の中で混じる時に違う色と認識される、

スーラたち点描派の人たちの理論もありますね。

グラデ―ションを作る時に、黒い色を混ぜていくのは、色を濁らせることになります。

1905年の野獣派フォーヴィスム以後の絵はやはり、この色の組み合わせを研究していますね。野獣派の指導者はなんとあの、ギュスターヴ・モロー

マチス・ドランを導きました。凄いことです。

グラマンクやルオーも大好物。デュフィは、日本に結構いい作品があるはず。ポーラ美術館だったか、(自信なし)

日本も早くからフォービストがあらわれました。フォーヴィズムと日本近代洋画という展覧会が印象的でした。

萬鐵五郎や長谷川利行や中川一政などが好きです。

 

 

 

 

 

 

 

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