黒い天使とは
病魔、狂気、そして死ということになります。
ムンクの芸術の原動力は何だったのでしょう。
ムンクは5歳の時に母親を亡くし、次に姉も15で結核で死亡。
この出来事が大きく彼の人間形成に影を落としていて、
自身でも
「私は、病気を遠ざけようとは思わない、私の芸術は病というものに負うことが多い」
と語ったほどです。
確かに、神経器質的な病もあり、アルコールなどにも関連した精神的なダメージも経験することになります。
しかし、その割には、結構長生きでした。
当時のクリスチャニア(オスロ)は、北欧の田舎12,3万人ほどの小さな首都で、
芸術を学ぶためには、デンマークやドイツに行かなければなりませんでした。
若きムンクは、アナーキズム、自由恋愛主義とかの洗礼を受けながらも
生き生きと生活していました。