時代は印象派の時代、最初の3週間のパリ旅行の中で、
マネなどの風俗画の中にある人間を覚めて目で見る書き方や、
次の時代に来るべき表現主義のかしりを感じていたのかもしれません。
自身が回想している彼の芸術の突破口は
「病める子供」
姉のソフィエの結核と死のモチーフです。
原点というべきこのテーマを、綿密に何度も手を入れ、重厚な感じです。
ココまで厚い作品はこの初期のこの時です。
原体験に戻ることを繰り返しながら、ムンクは進んでいきました。
この夏、彼はオースゴールストランに別荘を借り、およそ20年間毎夏通い詰めました。
パリへの留学のための奨学金を得るために、精力的に100点以上の作品を描き、
個展は成功しました。
このあと、彼はパリへ向かいます。