歳をとると、時間の感覚が早くなりますね。
もう一週間たったのか、もう一年たったのかと唖然とすることがありますね。
秋はとっくに過ぎて、北海道は雪景色になりました。
寒気が入り、一面の冬景色、空気も澄んでクリアな感覚が帰ってきます。
よく、雪を食べるみたいな話がありますが、実は雪は汚れています。
空気中の埃やちりを吸着して落ちてくるのです。だから、空気がきれいになるのです。
雪上がりの、晴れた日にはすごく遠くまで見渡せることが出来るのです。
出張で羽田から新千歳にかえってくると、その空気のクリアさと冷たさに感動します。
また、ここでやっていこうと思うのです。
さて、今日は、ぶどうの静物と花の後ろの空間にある古風なグレーの空間について考察します。
秋の静物ということで、ぶどうやリンゴを描きます。あまり、南国のものは描かないようですね。
バナナの静物なんか面白いかも知れませんね。
柿なんか古風な感じがしますが、日本古来のものなので、洋画(油絵)には向かないような気がします。
セザンヌやちょっと古くてシャルダンが好んだものがいいでしょう。
さて、ぶとうの粒は一つずつ描いて、ハイライトを入れますが凝りすぎると逆にリアリテイを失います、
何よりも、コンポジションの問題から、その房の方向性を考えるのが必要です。
こんもりとした中にも、さきっぼに向かって緩やかな三角形が見て取れます。
いろは、基本黒ブドウは、黒ですが一番下にはブルーや、モーブ、マゼンダなどもいれます。ブドウの皮のなかの
もののイメージがあるからです。あの、体にいい成分を連想します。
リンゴは、○○で描くと動きが止まり、シャープがなくなるので、一つの面を切るような感じで
形をとります。
コンポートは、テーブルの上に第二の面を出現させるので、古来から画家が好んで使うものです。
このテーブルは、セザンヌが好きな、引き出し付きのテーブルです。
つまみを、一粒のブドウ風にしましたよ(笑)
右の引き出しがわずかに開いているのがみそです。
水差しというか、霧吹きは人間がデザインした形です。ブドウ、リンゴのような自然物と、テーブル、霧吹きのような
人工物の組み合わせは興味深いものです。
ブドウは、シャインマスカット好きですが、高くて手が出ません。このあいだ、東急デパートのデパ地下で1080円で
売っていたので、即、買いました。
美味しかったです。
売っている花ではなく、庭に咲く野草です。
生命感が、園芸植物にくらべると、半端なくあるのでドキドキします。
さて、花の方は、色がまとまらず、うるさい画面になってしまったので、
右斜め下の空間をグレーのような色で彩度を落としました。
この、一見汚いような、濁ったような色でバランスをとらないと、ただただ色がうるさい
まとまりに欠けた絵になってしまいます。
しかし、これは、腕と勇気がいるので、私にはまだ描ききれません。
難しいです。