ベニシアさんのエッセイと人生 絵のテーマとしての家族

家族をテーマにした絵は結構ありますが、やはり多いのは独りとか恋人同士とかですかね。

古いテーマとして、放蕩息子の帰還みたいなテーマも面白いですね。

 

ベニシアさんの家族も、いろいろな状況を抱えながら、(決して順調というわけではない)

人生を歩んでいますね。

ベニシアさんの祖国、イギリスでは

バラはイングリッシュガーデンに欠かせないものですね。

 

イングリッシュガーデンとは、宿根草を中心にハーブで彩られた野性味のある庭です。

イギリスの冷涼な環境で育つのは、そういう草花です。

フランスでは、貴族といえば

ベルサイユ宮殿のように左右対称に配置された、豪華絢爛な花々、豪華な花は一年草が多いです。

それプラス

自然に完全に逆らった、噴水がつくと、

西洋風のガーデンになります。きれいで、整然としてますが何か日本人には受け入れがたい。

 

西洋の美意識は、自然を征服した証なのです。

 

日本風の庭は、水は上から流れ、下に行く、鹿威しまであるという。自然には逆らわない無碍自由の世界観です。

自由無碍の考えは

何物にもとらわれず自由なこと、自由自在に創造力を働かせ、全てのとらえようとするものから解き放つエネルギーをもつことです。

 

日本人の美意識にかなうのは、イギリスの伝統的な庭です。

実に興味深く、意味の分かるお庭です。

 

日本人の場合は、枯山水庭園まで行ってしまうという奥深さがありますね。

絵に例えると、もう、具象から抽象まで進み、要素を分解してしまうという美意識は世界に誇れるものでしょう。

 

ベニシアさんは、薔薇について、5つの花びら

誕生、子ども時代、娘時代、母時代、白髪の賢女の時代、そして、死を表しているといいます。

一つの花の中に盛り込むやり方ですね。

時間の経過を同一画面に配置するのは、ムンクの得意技ですね。

ゴーギャンの、我々はどこからきて・・・・の絵は、右から左に向かって時間が経過します。

東京で一回見ましたが、想像以上の絵でした。

 

「生命のダンス」では、左から、時間の経過が順に進んでいきます。

娘から恋そして老婆、

母と娘とか、

人生の四世代などの絵があります。

人生は、はかなく短いもの、一瞬一瞬を大事に、納得して進んでいかなければなりません。

 

今度の絵は、F100で9月の末に搬入する絵です。

ここの展覧会に出すのは、北の家族シリーズです。

冬の雪原に立っている家族とか、星の下の家族などを出品しています。

今回は長椅子に手を広げて座る男と、母と子の室内ですが、背景は、月の下の家です。

 

月に照らされる家で、家族が何かを待っている、祈っている絵です。

 

家族をテーマにした絵は、今はほとんどなくなりました。

 

人間の孤独感や、ずるさ、醜さを強調することがいいことだと考えられているようです。

そうでないと、何かポートレートのようになってしまい、芸術から離れると思っているかのようです。

 

奇妙奇天烈は、インパクトはありますが、深い感動はありません。

 

この世の生きずらさや、運命などにフォーカスして、尚且つ希望が見えるように、美しい造形と一緒に

表現するのは難しいことです。

 

家族にしても、昨今のニュースを見ていると、絶望的な気持ちになるのもわかりますね。

家庭内暴力や、いじめ、

虐待や、殺人(弱いものをねらったもの)の増加ぶりはどうですか。

アメリカのTVドラマは、家族愛をテーマしたものが多いですね。それだけ、求められているとも言えますね。

 

島国日本では、助け合いの精神が育ってきたはずですが、この頃どうしたわけでしょう。

逆に、抜け出せない絶望感が充満しているのかもしれませんね。

 

やはり、正直に生きる、ずるをしない

こういうことが大事なのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

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