油絵で人物を描くので、PとMのカンバスを張りました。
P30号とM30号です。簡単言えば細長いカンバスです。Mの方がPよりまだ細長いです。
なぜ、人物はPやMにするかというと、Fで描くと空間が余ってしまうということです。
室内風景の中に人物がいて、テーブルのあり、本棚ありみたいな構成はFでもいいのですが、
人物そのものに集中したい、本格的に追求したいという場合は、PかMを使います。
人体は立ちポーズは特に、座っているときも、本当に細長ですよ。
正統派はMで黄金比 5:8 1対1.618そのものです。
ギリシャ時代から知られる神の比率
この美しい式を見てください。
葉の葉脈や巻貝のらせんなど自然界にもあります。
FはMを2分割したものです。
Pは1対√2の比率、
これは、Pだったら2分割しても比率は変わらないという利点がありますね。
美しい比率の画面が与えられました。あとは、描くだけですね。
まず、4すみをとめて、あとは真ん中から、対角線上にとめていきます。
その次からは、カンバスを回しながら、やると早いです。
こうすると最終的に4隅の処まで進んできます。そのときにゆがみができることがありますが、慌てずに、その時は、その四隅をはずしておいて、最後に調整します。
木枠の裏表も間違いやすいので、号数が印刷されてる方が裏です。
張りきはあまりにも引っ張りすぎると、しわが寄っちゃうので、ほどほどの力でいいですよ。
自分で張れると、とっても経済的ですよ。
10m×145cmがコットンで11600円、麻で16980円でした。(ゆめ画材)
これだけあったら、たくさん描いても1年はもつのではないでしょうか。
乾いた絵は外して取っておけます。
木枠は5回は使えるので、描いては、はがし、
描いては、はがしするほど経済的ですが、
しかし、そこまでしなくてもいいと思います。
そのとき描いた絵は、二度と描けないのです。
毎日すべてのものが、動いているし、変わっている、変化しないものは何一つないのです。
その時の、純粋なきらめきは、2度と訪れない。
だから、尊くて美しいのではないのでしょうか。
垂直と水平=瞬間と永遠
今生きていて大地に垂直に立っている私も、いつかは大地にたおれ、水平になるのでしょう。
絵を描くときは呪文のように、垂直と水平を唱えないとだめですね。
30号以上のクリップといのがちゃんと売っています。普通のやつはスポンと抜けちゃいます。