フォービズムとは、20世紀初頭、強烈な色彩と固有色に捕らわれない自由な色彩。
野蛮で激しいところが、「野獣派」と呼ばれるゆえんです。
影の立役者がギュスタブ・モロー、その人こそが、マチスやドランの教授でした。
セザンヌ・ゴッホ・ゴーギャンの後を受けて、
写実主義と決別したのです。
この野獣派には、好きな画家が満載です。
代表はマチスですが、彼の友達の中でも
特に、モーリス・ド・ヴラマンクとアンドレ・ドランが興味深いです。
特に、冬の風景がお気に入りです。
ヴラマンクは、性格ももろ野獣です。たぐいまれなる身体能力、まったくの自由人、
自転車選手をしたり、音楽家だったり多彩な人でした。
あらゆる権威に反抗し、独自の世界を開きました。
いわゆる、厚塗りです。
しかしながら、晩年は、ドランと同じように、セザンヌの世界に戻り、野獣派は影を潜めました。
セザンヌが、近代絵画の父といわれるとおり、偉大な画家ということでしょう。
ヴラマンクと日本には、面白い逸話があり、
それは、佐伯祐三が、ヴラマンクのアトリエを訪ねた時の話です。
日本からヴラマンクのアトリエを訪ねた佐伯がおずおずと、自作を見せたところ、
ヴラマンクは、烈火のごとく怒りだし、
「このアカデミックめ」と、
延々と厳しい言葉で、説教を何時間も続けた。
その激しさは、まさに野獣、
その間、佐伯は立ち尽くしていたという逸話です。
せっかく、コロナも終息かと思ったら、オミクロンなどという新種
この丸2年間の閉塞がまだ続くかと思うと本当にため息がでます。
こんな時こそ、フォービズムの絵を見て気分を盛り上げてはどうでしょう。
セザンヌが繰り返し描いたリンゴ、
コンポジション
色
空間認識
実に難しくも、面白い画題ということができます。
赤リンゴと青りんごは補色の関係になるので、どうしてもギラギラします。
ホワイトや肌色などを接着剤にしていかなければなりません。