最終回は、いつかは来ますね。ベニシアさんのこの番組も。
その準備をしておくべきなのか、
永遠に続くようにフェードアウトをするのがいいのか、考えました。
先週4月26日の「猫のしっぽ、カエルの手」は、構成が最終回のようでした。
NHKカメラマンの確かな腕は、
最後のカットなど名画のように静けさをたたえていました。
本当に素晴らしい絵は、しーんとした静けさを持っているものです。
放送内容は、今までの12年間を振り返り、その歩みをガーデニングとともに振り返る内容でした。
貴族として広大な領地のお城に生まれ、でも、社交界に疑問を持ち、ヒッピーになり、
インドから日本、彼女にとって日本とは、未知なる大地だったのでしょう。
シングルマザーになり、生活のために英会話教室を開く、
宣伝チラシを近所全部にまき続ける行動力。
そして、また、出会いがあり、大原に落ち着き
、ハーブを育てながらナチュラルな生活を始める。
関西弁をしゃべるおもろいイギリス人がいるという噂を聞いて、NHKの人が耳にして始まったという。
アート感覚と、シンプルなエッセイで次第に人気が出てきましたが、
20年目に、目の視力障害と、記憶障害の進行性の病気が発見される。
それからは、一日一日失われていく、視力と記憶にもめげず、すべてを受け入れできることをやっていく。
ハーブの名前を思い出せなくなったら標識をつければよい
、見えずらくなってきたら、歌を歌えばよい。
そんな風に、淡々と美しく生きてきました。
美しく生きる。精一杯生きる。大事なことだと、深くうなづきました。
北の街で桜が咲くことは、格別の喜びでした。
これから、素晴らしい季節に向けて、わくわくする時期でした。
今年は、寂しい花見になりました。
ニュースを見てはこの日本のことを憂い、また、どこへも行けない窮屈さと、
自由を求める声が心の中に響きます。世界を巻き込むこの非日常的な世界も、
よく考えたら、明日のことは誰も知らないということでしょう。
これは、災害の多い日本に住んできた日本人には、DNAのそこにあるように思えます。
日本人は、国際的にみれば、人間関係が希薄だと、
簡単に言えば「冷たい」と言われているそうです。
週末にパーテイや自宅に呼び合う欧米人に比べクールだというのです。
地震津波台風大火事などで一瞬ですべてを流されてきた日本人には、
そのリセットをクールに眺め、一から再建をしてきたのでしょうね。